網膜光凝固術とは
網膜光凝固術とは網膜の傷んだ部位にレーザー光線を照射して治療を行う方法です。
主に糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、網膜裂孔などに対して実施します。この治療法は視力を回復させる治療ではなく、失明や視力の悪化を防ぐための治療となります。
対象となる疾患
- 糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症の進行を抑えます
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血流が悪くなった領域に対してレーザー治療を行うことにより、網膜の虚血や低酸素の状態を改善します。
疾患の進行を抑えて失明を予防することが目的で、視力を回復させるものではありません。 - 網膜裂孔の進行を抑えます
- 網膜に穴が開いてしまう網膜裂孔をそのまま放置しておくと、その穴から眼の中の水が入りこんで網膜を剥がして網膜剥離になる危険性があります。穴の周りをレーザーで焼き固めることで網膜裂孔の進行を防ぎ、視力の悪化や失明を予防します。
網膜光凝固術の流れ
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術前のご説明、術前検査
手術日の数日前または当日手術に向けてさまざまな診察・検査を実施します。
病気の状態を詳細に確認した上で、手術の日程を決めます。- 緊急性がある場合は当日行うこともあります。
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網膜光凝固術
手術日当日手術当日には、手術予定時間の約1時間前までにご来院いただきます。
当日ご持参いただくもの
- 手術同意書
- 日頃服用されているお薬(持病をお持ちの方)
お食事について
- 手術当日は軽く食事をしてからご来院ください。
- 日頃飲んでいる薬は、手術当日もいつも通り飲んでご来院ください。
手術当日の流れ
- ご来院いただくと、前室で瞳孔を開く薬を点眼したり、血圧測定などを行い全身の状態を確認します。
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外来処置室で麻酔の点眼をさします。
1回の治療時間はおよそ10分~15分程度です。
1日で治療を終了せず、数回に分けてレーザー治療を行う場合もあります。 - しばらくお休みいただいた後はご帰宅いただけます。
術後の注意点
- 術後に日常生活の制限はありません。
- 激しい運動は避けてください。
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術後の経過観察
手術日翌日から手術後の翌日、1週間後、1ヶ月後といった頻度で術後の経過観察をしていきます。